「かわいそう」だけでは済まされない
昨年の東京都目黒区における5歳の女児虐待死、そして今年2月の千葉県野田市の小学4年の女児虐待死など、本当に痛ましい事件が相次いでいます。一人の親として、一人の人間として、やるせない気持ちで涙が止まりません。把握されているだけで、この14年間で700人以上の子どもが虐待で命を奪われています。決して「かわいそう」だけでは済まされない深刻な事件の数々です。
躾と称する暴力も絶対に許されないこと
子どもに対して虐待をしてはならないことは親や親権者の厳粛な責務ですし、虐待をさせないことは地域・社会の責務に他なりません。子どもは宝もの、家族で、地域で、そして社会全体で大切に育まなければならないのは当然のことです。躾と称する暴力も絶対に許されないことです。
「児童虐待防止対策を強化するため」の早期法改正
自民党では、二度と虐待による被害者を生み出さないためにどうすべきかを議論してまいりました。そして「児童虐待防止対策を強化するための児童福祉法改正案」を取りまとめ、3月12日の厚生労働部会で了承されました。明日(19日)、閣議決定され、今国会での早期成立を目指します。
どういった内容の法案か?
この法案には、親権者などによる「体罰禁止」の明記や児童相談所の体制強化、関係機関の連携強化などが盛り込まれています。また、相談窓口の周知・徹底や乳幼児健診未受診者に関する定期的な安全確認、児童福祉司の増員・処遇改善なども図られることになります。特別養子制度の見直しも進めています。一方、民法上の「懲戒権」のあり方につきましてはさらに議論を重ね、早急に必要な措置を講じることになりました。
どの子どもも、かけがえのない大切な大切な宝もの
政府与党として、できるだけ早く対策を取りまとめましたが、大変残念ながら、これからも子どもに対する虐待が続くかもしれません。しかし、この法改正の動きを機に、それぞれの家族が、また社会全体が虐待の根絶に向けて大きく動き出すことを切に願っております。どの子どもも、かけがえのない大切な大切な宝ものです。