日本経済新聞(平成29年1月19日付)最終面の『交遊抄』に取り上げていただきました。「甲州人の覚悟」というタイトルです。

祖父同士親交の深かった根津公一さん(東武百貨店名誉会長・根津美術館館長)から学んだことなどを紹介させていただいています。是非、ご覧ください。

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堀内 詔子

祖父同士が山梨県出身の師弟関係にあったので東武百貨店名誉会長の根津公一さんのことは幼い頃から存じ上げていた。親しくなつたのは私が学芸員の資格をとるために根津さんが館長を務める根津美術館で実習を始めたころだ。

根津美術館にある美術品は青銅器から巻物まで多種多様だが、ほとんどが東アジアの古い品だ。東武鉄道創始者の嘉ー郎翁は東洋の芸術が西欧諸国に流出するのを防ぐために収集した。所蔵品は7000点を超える。

美術品には定期的な修復が必要なものも多い。実習中は重要文化財のまき絵の修復を計画していた。修復は必要だが、やりすぎると従来の形をとどめなくなってしまう。根津さんは「大変だよ」と穏やかに笑っていたが、財政的なご苦労もあっただろう。

根津さんはその後、多くの人に来てもらうために施設を一新。資金調達のため英国製置き時計をオークションにかけた。思い切ったご決断だと思った。客数は格段に増え、新しい免震機能のある収蔵庫は東日本大震災の時にも美術品を見事に守った。今や名実ともに日本有数の美術館だ。

政治の道は一筋縄ではいかない。迷うときは根津さんの「覚悟」を思い出す。「私も甲州人。いざという時は思い切って」今日も仕事に励んでいる。

(ほりうち?のりこ=厚生労働大臣政務官)

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